もはや現象にまで膨れ上がって一人歩きしている人気漫画『チェンソーマン』の最後の意味がわからない?内容が難しいラストをネタバレ解説!
今回はこちらのテーマで考察していきましょう!
アニメ版も絶好調の『チェンソーマン』。
様々な魅力的キャラも登場し、漫画版では既に第2部に突入している人気作品なのです。
しかし、一部のファンからはこんな声が見られます。
・チェンソーマンの最後の意味がわからない。
・最後の方の内容が難しくて解説してほしい。

・最後はデンジがマキマを食べた?
・チェンソーマンは打ち切りだった?
これらの気になる疑問を、みなさんを代表して調査して解説していきたいと思います。
チェンソーマンの最後の意味がわからない?
2020年12月に人気が鰻登りの絶頂期に、最後の方は急ぎ足で完結してしまった集英社「ジャンプ+」連載中『チェンソーマン』。
内容的にバイオレンスだし登場人物が次々と死んでいく激しめの漫画なので、多少の荒々しさは覚悟の上なのですが、ラストlがあまりにも強引で意味不明だと話題になりました。
悪魔や魔神は致命傷を負っても血を飲めば復活していたのに、最後の方はカタストロフィーとでも言わんばかりに主要キャラが簡単に死んでいく。
最後に至っては一番最初にこの二人が出会った事で物語が動き出したデンジとマキマの2人だけの決闘で終わってしまします。
ここのとどめの場面を連載がスタートしたジャンプの表紙に伏線が貼られているのはあまりにも有名でネタバレしています。
ただ、1話から終わりの方まで大事に築き上げた内容がまるで無意味だったかのように、漫画史上最大のカップルの喧嘩のようなラストを迎えています。
ここからはネタバレを含みながら、チェンソーマンの最後の意味を解説していきます。
内容が難しいラストをネタバレ解説
まずはラスト付近への流れを見ていきましょう。
チェンソーマンのラスト付近、つまり「マキマ掃討作戦」が動きだしたあたりから急に破滅に向かっていくような、絶望的な雰囲気が漂い、それまで愛着あったキャラクターが突然我を失ったかのように取り憑かれて精神的に崩壊していく描写が多く描かれだします。
それはアキが、物語の終焉を感じ「居心地が良かった日々」に対して”失いたくない”といった感情が芽生えたり。
パワーが「地獄の悪魔」との遭遇後に急にデンジに対して自分の弱い部分を露呈させていきます。
それに反して、マキマが冷酷になっていき”銃の魔人”に成り果てたアキをチェンソーマンに殺すよう仕組んだり、ほぼ不死身だった魔人のパワーを指鉄砲のような意味不明の力で簡単に殺してしまいます。
マキマのセリフでも言い切ってしまうのですが、10巻あたりまでのデンジが活躍した話は、”マキマが仕組んだ巧妙な作戦”だったと暴露されます。
要するにラスト前の実は全て夢だったオチのようなどんでん返しです。
マキマは何したかったのか意味不明?
なぜラストのマキマ戦の前に、今まで培った全てを無効にしてしまうような設定にしたのか?
真の姿になったチェンソーマンには、もうデンジの面影がありませんし、言ってみれば心がないバトルモンスター化した”チェンソーの悪魔”でしかないようなキャラで戦いだけが進みます。
デンジという主役が事実上いなくなった状態で。
チェンソーマン読者ならここで感じたはずですが、絶大な力を持つ”支配の悪魔”であるマキマが戦えばすぐに始末できた「サムライソード」「レゼ」「サンタクロース」などを、なぜ一旦チェンソーマンと戦わせたのか?

結局、マキマは何がしたかったの?
これは、デンジの活躍をテレビ報道させることこそがマキマの真の目的だったというのです。
『チェンソーマン』の世界では、悪魔は恐怖の度合いによって強さが決まるという設定にされており、チェンソーマンの圧倒的な強さの根源は「悪魔が最も恐怖する悪魔」という悪魔の恐怖心で保ってました。
しかし、チェンソーマンの活躍をヒーロー化し人々に応援させることによって、悪魔の恐怖心を相殺させるマキマの策略の一つであったと暴露されます。
簡単に言えば、これまでのチェンソーマンの面白いバトルやストーリーは全部ドッキリだったとでも言えます。
弱体化したチェンソーマンをマキマは”天使の悪魔”から奪った力で簡単に倒してしまいます。
ここから倒す倒される殺す殺されるなどの基準がなくなっていきます、いわゆる泥試合^^
チェンソーマンを倒しておいてため息をつくマキマ、いかにもガッカリしたように。
え…なんで?「マキマは何がしたいの?」感が膨らんでいきます。
支配してしまったらつまらない?
支配したいという段階に悦を覚えているの?
といった疑問にぶち当たります。
ポチタがパワーを復活させた?
そして殺されたデンジを蘇らせるため、なんとここまで沈黙していた”ポチタ”が動きます。
マキマに殺されて眠っていたパワーに「デンジを助けてくれ」と頼みにいき自らの肉をパワーに食べさせて、デンジの盟友でありバディのパワーを復活させます。

パワーはどこにいたの?
パワーが以前”地獄の悪魔”編で病んだときにデンジに自分の血を飲ませてます、その時から”血の悪魔”であるパワーはデンジの中に存在しており、心臓であるポチタが直接交渉しています。
交渉に対して「当たり前じゃ!デンジはワシのバディじゃからな」と即承諾したパワーが悪魔の姿で蘇り善戦しますが、やはり圧倒的に強いマキマには敵いません。
パワー特有の”あっさり裏切る”という久々のギャグシーンで微笑ませておいて、チェンソーマン屈指のデンジとパワーのゴミ箱の中の感動の名言シーンに突入します。(アニメ版4話EDのパワーをフィーチェーしたTOOBOE『錠剤』を聴きながら読むと涙が出るほど切ないです)
冷たい感情での殺し合いの中、生活を共にした仲間の再登場によって精神的にも肉体的にも回復し、”唯一の友達”のために命を捧げたパワーのおかげでデンジは涙ながらに復活してバトルが再開します。
チェンソーマン最終決戦はデンジで勝つ!
岸部隊長はデンジとコベニを匿う形で地下飲食街に連れてこられます。
ここでデンジは自分(チェンソーマン)の活躍がTVで放送されていることを知り言葉を失います。
自分はめっちゃ女にモテたい!たくさんSEXをするためにもう一度チェンソーマンに戻りたい!
と思いますがチェンソーマンになるとすぐにマキマに見つかることは承知の上です、なのでここでとうとう愛するマキマを倒す決意をするのでした。
ここも久々の下ネタのギャグパートで和やかになるのですが、どこか絶望の雰囲気は漂っており「ああ、チェンソーマンは終わってしまうのだな」と常に感じながらの引き攣り笑いとでも言いましょうか、終焉は確実に近づいています。
仲間の復讐心ではなく、自分自身の純粋な欲望に従い最終決戦に向かいます。
そこでデンジなりに考えます「今までマキマを見てきて、何か弱点はないか?」この時点で回想したマキマが伏線になっています。
1.「私は鼻が効くんだ」と発言
2.似てないビームとデンジのことを「似ている」と発言
結論からネタバレして言いますと、ビーム登場のシーンで全く顔が似ていないビームとデンジのことを「顔が似ている」と言います。
これでデンジがマキマの特性に気付き、マキマは視覚ではなく嗅覚で周りの環境情報を把握しているのでは?と思いつき最後の切り札として賭けに出ます。
マキマが死んだ理由はポチタしか見えていなかったから?
最終決戦の舞台で”真のチェンソーマン”ではなくリクルートスーツを着た”デンジ版のチェンソーマン”で待っている所に現れたマキマは露骨に不快感を示しますが、戦いの火蓋が切って落とされます。
公安対魔特異五課の”武器人間たち”がラスボス前の畳み掛けバトルとして、次々とデンジに襲い掛かります。クァンシと相討ちになってデンジは倒れ込んでしまいます。
マキマは格の違いを見せつけるために「ちゃんと私の手で殺してあげる。殴り合おう」と言いながら、なぜか自分の血でわざわざデンジを復活させます。
こうなってくると、”なんで武器人間達連れてきた?”といった疑問も湧きます。

まるで昭和のプロレスじゃな!
ここからシンプル殴り合いが続くのですが、不死身のマキマが優勢で勝利し、倒れ込むチェンソーマンから”心臓のポチタ”をもぎり取ります。
愛おしそうにポチタを抱きしめるマキマ。
デンジをポチタの匂いで認識していたマキマは、後ろから歩みよるデンジに気づきもしません。
ここで『チェンソーマン』最大の伏線である”1話の表紙”と全く同じ構図の、”チェンソーマン”ではなく”チェンソーを持ったデンジ”でマキマに切り掛かり、本当に勝利してしまいます。
このデンジのチェンソーはパワーの血で作られており、いわゆるパワーの分身ですのでマキマの中にパワーが入り込み暴れることで傷の回復を遅らせていることも作戦であり、それも勝因の一つとデンジが説明しています。
そしてデンジの作戦勝ちで長い因縁の戦いが幕を閉じます。
最後はデンジがマキマを食べた?
場面は突然デンジが住む安アパートに切り替わります。
デンジの日常生活が描かれ、おもむろに冷蔵庫を開け料理をします。
チェンソーマンの設定では、マキマは内閣総理大臣と契約しており、マキマに対する攻撃は日本国民の死亡に変換され実際にマキマが死ぬことはありません。
どうやっても復活してしまうので、いっその事マキマをバラバラに解体し、デンジが少しずつ料理して食べて自分と一体化して処理してしまおうと天才的な発想を思いつきます。
つまり最終回のデンジが生姜焼きにしている肉はマキマの肉であり、「マキマの生姜焼きを食してマキマの罪もろとも自分に取り入れて共に後始末をする、愛という名のもとに…」というのが最後のシーンとしての意味の一つです。

2人が結婚したとも捉えられるね
最終的に素晴らしい発想の完全勝利を描いてます。

藤本タツキ天才か!
チェンソーマン最終話のナユタは2部の伏線?
チェンドーマン最終回は、岸辺隊長とデンジの会話から始まります。
嗅覚でしか全てを認識しておらず、欲しかったのはチェンソーの悪魔”真のチェンソーマン”だった事がわかったデンジは、ラスボスマキマに完全勝利したにも関わらず、大好きでずっと憧れていたマキマからの承認欲求を不意にされ、切ない表情で過ごす。

ここがチェンソーマンのラストの面白いところなんじゃ!
マキマはもう2度と復活しなかったということは、デンジの中に取り込まれたということが証明されます。
そんな中、岸辺が保護した一人の少女が登場します。
マキマから切り離された”支配の悪魔”の新たな化身「ナユタ」です。
デンジとの絡みの中で、ナユタが指を噛みます。
その瞬間デンジはその少女に「マキマ」を感じとります。
悪魔は輪廻転生します、マキマはデンジに食べられて消滅した後、地獄で復活してすぐに殺されたことで現世で支配の悪魔として再度転生したことになります。
生まれ変わる際は前の記憶は受け継がれないので、ナユタという新しい存在で再度この世に存在する形となります。
岸辺の発言によるとナユタは日本政府によって作られた悲しい”人間兵器”であると説明します、これはマキマもそうであったと受け取れます。
マキマと一体化したデンジ(夫婦?)にナユタを健全に育てろと岸辺はナユタをデンジに託します。
断ろうとしたデンジの前に岸部はいませんでした。
仕方なく家に連れて帰り、自分の布団に寝かせて共同生活が始まります。
その夜、ポチタが夢の中に現れこう言います。
「自分の夢は抱きしめてもらうこと、あまりに強すぎて誰からも抱きしめてもらえなかったけどデンジに抱きしめらえて夢が叶った」
さらにポチタは続けます。
「支配の悪魔の夢を叶えてあげてほしい」
と。
マキマも実は人間との対等の関係を望んでおり、家族を欲しがっていました。
支配の悪魔だったマキマにはそれが難しかった、だからナユタにはその夢を叶えさせてほしいというポチタに対してデンジは「どうやって?」と問います。
ポチタは笑顔で答えます。
「たくさん抱きしめてあげて」
シーンは切り替わり最終シーンになります。
街で巨大な悪魔が暴れて、逃げ惑う市民。
高校生の制服を羽織るデンジが胸のスターターに指をかけるところで『チェンソーマン』第1部「公安編」は完結します。
これを境に原作者である藤本タツキが自ら望んだ”学校編”に突入。
もちろん後々デンジもしっかり登場し、ナユタも2部の伏線として設定されています。
実はこの学校編のプロトタイプは、短編漫画『予言のナユタ』からきています。
将来世界を滅ぼすと予言されたナユタを殺そうとする市民から守り通す兄との物語がベースだと言われ、デンジとナユタの設定とぴったり一致してきますので興味がある方は読んでみることをお勧めします。
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チェンソーマンは打ち切り?一般の口コミ
本当に!突然どうしたの?ってくらい急展開して、今までの愛すべきキャラたちどこ行っちゃったのってほど冷たい態度でイッキに終わっちゃったんですよね^^;
伏線を多く設定しすぎて面倒臭くなったんですかね?
でも、続けさせようとしたら藤本タツキまでも病んでしまい、HUNTER×HUNTERのように休載しながらノロノロ進むようなら、いっそのこと完結させてケジメつけたのが正解だったのかもしれません。
マキマと培ってきた繊細なやりとりとか、パワーやアキなどのナイスキャラをいとも簡単に殺してしまったり。
銃の悪魔や戦争の悪魔部分が消化不良だったり。
ドロヘドロのカイマンのように主役不在の漫画状態でラストの方の”真のチェンソーマン”の無感情ヒーローでの展開。
ドラクエのラスボス戦直前のような、今までの中ボスがラスボス前にオンパレードしてたり…。
まあ荒々しい終わり付近でした^^
でも最終話では綺麗な終わりかたをしてるから、結果良し!としましょう。
チェンソーマン最後の意味の調査まとめ
ということでこんかいは、アニメ版が人気爆発中のチェンソーマンの最後の意味がわからない?
内容が難しいラストをネタバレ解説してみましたが、いかがでしたでしょうか!
アニメーションやキャラデザインで見るとポップでわかりやすいバトル漫画なのかな?と思われがちですが、意外にも繊細な伏線だったり、コンテンポラリーアートのような抽象的な作画とストーリー展開だったり。
意外な一面を見せてくれる、魅力を持つ漫画『チェンソーマン』の最後の方の意味をまとめて解説してみました。
よく言えば、1周みても意味不明なので2周みられる味わい深い漫画とも捉えられます。
子アニメ版『チェンソーマン』の1期の終わりも近づいてきてますので、チェンソーマンラスト考察に花を咲かせるのもまた楽しいですよね!
それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。